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アニメの感想/考察中心に、長文を記録しておきたくなった時に記録するブログ。劇伴音楽関連の話題が多いかもしれません。

劇場版Fate HF:予告編で使われた劇伴音楽の、本編使用シーンの記録(暫定メモ)

10/14に公開されてから早くも1ヶ月が経とうとしている、劇場版Fate/stay night[Heaven’s feel]
筆者はFateに関してはわりと新規なファンで、セイバールート凛ルートをアニメで予習してから、HFに関しては初見の状態で挑んだわけですが…
とはいうものの、公開前からかなり楽しみにしていた作品で、それまでPVや予告編を何度も流して頭に刷り込んでいました。


そうして何回も予告を見ていると、そこで流れるテーマ音楽がどんどん頭の中に刷り込まれていくんですね。
しかも音楽担当はアニメ界では知らぬ人はほとんどいないであろう、あの梶浦由記さん。筆者も梶浦さんの劇伴はかなり好きなんです。

予告編に使われる曲って、メインテーマとか主題歌とか、重要な曲であることが多いと思うんですよね。
そこで、予告編の曲、実際劇場版本編でどう使われてたっけ?という点を、メモ程度にまとめておこうと思いました。


※本編内容のネタバレは含む記事です。


※記憶違いとかが判明したらその都度加筆・修正されるのでご了承ください。

予告編ででてきた曲たちまとめ

まず予告編を見てどんな音楽があったか復習してみます。

TRAILER | 劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」| 第一章 絶賛公開中

こちらの公式サイトのトレーラーから、予告編+CMの5本の動画で使われた、4つの曲に注目することにしました。

まだ曲名がわからないので、番号で整理します。


(1)
予告編第一弾 : 最初から最後まで
本予告 : 00:00 ~ 00:16

テーマ音楽っぽい、そしてかなり梶浦さん色の強い曲です。予告で使われているシーンが共に桜関連なので、桜寄りの曲なのかなと予想されますね。


(2)
予告編第二弾 : 00:27 ~ 00:49

梶浦さん特有の女声コーラスによる楽曲。映像ではサーヴァント達の戦闘シーンがいくつも切り抜かれています。


(3)
予告編第二弾 : 00:50 ~ 01:10

聖杯戦争っぽい、戦いを想起させるような儚くも勇ましい雰囲気を感じる曲です。


(4)(主題歌)
CM第一弾 : 最初から最後まで
本予告 : 00:20 ~ 01:30
CM第二弾 : 最初から最後まで

この前ベタ褒め記事を書いた主題歌「花の唄」ですね。桜の内面を歌詞に載せた歌です。


という感じで、当然といっちゃ当然ですが予告やCMでは主題歌の登場回数が多いですね。

では次に、劇場版本編でこれらの曲(またはそのアレンジ)がどのように使われていたか、筆者の記憶を頼りにメモしておきたいと思います。

結論から言うと、(3)と(4)の曲の使用頻度が高めでした。

(1) - 桜の叫び

この曲が意外と見つけられなかったんです。
異なる予告で2回も使われたメロディーなので、結構出てくるかと思ったのですが。


私が記憶しているのは、慎二が士郎の家の玄関にやってきた時の桜のセリフに沿っての使用でした。
ここは心を揺さぶられるものがありました。

たしかHF公開直前特番の時の梶浦さんのインタビューで、桜の気持ちに寄り添う曲に関してはかなり音楽の出し引きも激しくした、みたいな事が言われていたと思いますが、その通りにかなり音の押し引きの波が出た曲だと感じました。


もちろんまだ見に行った回数も足りないので聞きこぼしがかなりあるかもしれません。

(2) - セイバーVSライダー

予告編ではサーヴァントの戦闘シーンに合わせて流れていましたが、本編ではセイバーVSライダー戦のBGMとして使われていましたね。

あまりのあっけなさに、私も初めて見に行った時は慎二と同じような顔で「へ?」ってなりました。
音楽はめっちゃもりあがってるのに…という戦闘前とのギャップがすごかったです。


ただこの戦闘の後のシーンなどを見ても、HFでは慎二が単なる道化では終わらない役回りをしているのが描かれてましたよね。色んな方の感想でも挙げられていました。
やはり、魔術の家系の長男としてのプライドがあり、なのにめちゃくちゃ素質に溢れた桜という妹がきて……という所の事情がありそうですかね。

この曲もこのシーンくらいしか特定できませんでした。まだあるかなあ。

(3) - HFのテーマ?

私はこの曲を勝手に、Heaven’s feelのテーマとして認識しているんですが…
結構使われていたと思います。


①最初の言峰教会のシーン
士郎がマスターとして戦う決意を決めるシーンで使われてたと記憶しています。
その直前の綺礼の語りでFate/Zeroのテーマ(=第4次聖杯戦争のテーマ的な位置づけ)が使われてましたから、その対比で、さあ今度は第5次の話だぞと、士郎が今回の戦いへと足を踏み入れていく様子が盛り上がったと思います。

思ったんですけど、このテーマとFate/Zeroのテーマってかなりメロディーラインの雰囲気似てますよね。
(まあ作曲家と作品が同じなんだから当たり前か…)


②最後の柳洞寺でのセイバーVS真アサシン(?)
たしかこの曲のアレンジが入っていたはず。戦闘シーンなので、少し勇ましげな感じのアレンジになってたと思います。ちょっと自信なし。

真アサシンは不気味ですよね。初見の身としては、まさかセイバーまでもが…とさすがに驚きました。
HFルートの異様さを体現するようなサーヴァントです。
パンフレットでも真アサシンは中ボスの座に座ってもらうと書いてましたし、ただじゃ倒せなさそうなヤツです。


③ラストシーン、士郎の家の前での桜と士郎の会話
このシーンのBGMは主題歌の前奏部分から始まりますが、途中でこの”HFのテーマ”(私がそう呼んでいるだけです)が挟まってくるんですよね。そして再び主題歌のアレンジへと戻る、という2つのテーマのリレーがされています。
こういうのいいですよね。


同じ梶浦由記さんが音楽担当の、劇場版魔法少女まどかマギカ[新編]で使われた「one for all」という曲”テーマのリレー”があって、[新編]のテーマメロディーにマミさんのテーマがサンドイッチされたような曲の構造になっています。

やっぱりTVアニメよりも、劇場版だとそういう曲を作りやすいんですかね。

(4) - 主題歌「花の唄」アレンジ

主題歌のアレンジはたくさん使ってますよ〜というのはこちらの記事で梶浦さん本人が言ってくれていました。

www.animatetimes.com

じゃあ見つけてみよう!


①タイトル、1年前の日常
タイトルコールとか、まだ平和だった頃の日常のシーンで、「花の唄」のAメロやBメロのアレンジが使われていました。

メロディーラインもフルートの柔らかい音で演奏されたものが多く、視聴者としてもまだ心穏やかな日々に浸かっていられます。
ここで主題歌のAメロやBメロの歌詞を思い出してみると、なんか心にクるものがありますね。

②オープニング
共通ルート部分のダイジェストとともに流れるオープニングクレジット部分でも、再び主題歌アレンジが使われてました。
今度は平和なフルートの音とは打って変わって、女声独唱が力強くBメロのアレンジを歌い上げていたのが印象的です。

正直初見で見に行った時は、このオープニングシーンが本編有数の鳥肌シーンだったかもしれません。
2度目以降見たときも、①のシーンと比べて、オーケストレーション次第で同じメロディーがここまで印象変わるかと思い知らされましたね。

シーン的にも、①と②って真逆じゃないですか。かつてあった日常と、それを壊していく聖杯戦争と。
でもそこに同じ旋律が使われているっていうのは、なんか主題歌の二面性が感じられて面白いです。


③士郎の家の蔵の中、桜とストーブに当たるシーン
ここでもガッツリと主題歌アレンジが流れました。
昔桜が士郎を学校の校庭で見たという話の回想から始まりますが、メロディーの音色も少しこもり気味で、回想するようなセピア色の音から始まりました。(セピア色の音ってなんだ…?)

原作HFルート未プレイの私は、まだ桜の中にあるものを完全に理解できていませんが、 セリフに沿った音楽の波の押し引きとか、ストーブの炎が消えていく演出とかを見て、「ああこれが桜にとっては重要な意味を持つのかな」などと少しずつ推察をしたりもしました。
そういう意味で、私のような初見の人にとっては、劇伴音楽や演出がかなりストーリーのヒントとして機能してくれていたシーンでもありました。


④ラストシーン、士郎の家の前での桜と士郎の会話
これは先ほども触れました。主題歌のメロディー→”HFのテーマ”→主題歌のメロディーとテーマが移り変わるBGMでした。
士郎の「ただいま」っていうセリフの前後で、主題歌のメロディーへの移り変わりがあったはずなんですけど……ちょっと記憶がはっきりしないです。
ここらへんのテーマの移り変わりはもう一回ほど見て確かめたいですね。この「ただいま」というセリフが桜にとってどれだけ意味を持つか、感じ取れるかもしれません。

その他の曲

Fate/Zeroのテーマは多用されていましたよね。
二度目の言峰教会訪問後のセイバーと士郎の握手とかはいいシーンでした。セイバーがフードを脱いで士郎と向き合って、徐々に日の光も差し込んで。
最後セイバーが真アサシン戦敗退後に、聖杯に手を伸ばしてもがくシーンでもZeroのテーマが一瞬出てきました。やっぱセイバー関連多いですかね。

ランサー対真アサシンの曲とか、めちゃくちゃ長回ししてた割に、実はどんな感じだったかあまり思い出せないんですよね…
漠然とかっこよかったということしか。(笑)
あそこはどうしても視覚情報の処理に頭がいってしまうというか。(いや、それが正しい視聴姿勢だと思いますけど……)



ということで、やはり主題歌のアレンジは使われている回数が多かったように思いますね。
一度主題歌を聞いた上で劇場に足を運ぶと、序盤からバンバンそのメロディーが使われていて、「ここもか!」と見つける別の楽しみを味わえました。