5月 よく聴いてた曲たち
5月によく聴いてたアルバムやら曲やらを雑記としてまとめます。
それと、ちょっとリズと青い鳥についても一言二言最後に書いてます。
girls,dance,staircase(リズと青い鳥 サウンドトラック)
今月はリズの月でした。フルート反射のシーン「reflextion, allegretto, you」はほんとうにいい曲です。全てを温かく包み込んでくれる感じがします。
冒頭の曲が環境音を含めて収録されていたのは本当に驚きました。
Fate/stay night [Heaven's feel] original soundtrack 1
Fate/stay night [Heaven's feel] 第1章のBDに特典としてサントラがついて来ます。やっぱり格好いいですね。アサシンvsランサーのBGMの疾走感がすごいです。
特典の舞台挨拶映像では、序盤30分間のこだわりが語られていました。桜と士郎の平和な時間をいかに長く体感してもらうか、その工夫の一環として劇伴の曲数も抑えられていたようで、興味深かったです。
the Garden of sinners -劇場版「空の境界」音楽集-
FateヘヴンズフィールのBDを買う
→ufo×型月×劇場版×梶浦由記
→空の境界
と辿ってきて久しぶりにこのアルバムに行き着きました。
この音楽集で私が一番好きなのが、第一章に相当する「俯瞰風景」のトラックなんですよね。どこか和風も感じさせつつホラーっぽい音使いもしつつ、綺麗で感傷的でスタイリッシュで…とあらゆる音の色彩が聴こえて来ます。本当に何回聴いても飽きないトラックです。
Steve Reich: Tehillim & The Desert Music、そしてリズと青い鳥へ
リズと青い鳥が公開されている
→牛尾憲輔
→牛尾さんが影響を受けたアーティスト
と辿ってミニマル音楽を代表する作曲家のSteve Reichにたどり着いてしまいました。 「Tehillim」は女声ボーカル4人を中心に据えたアンサンブルによる曲で、小難しい感じがなく純粋に響きを楽しめる楽曲です。同じアルバムに入っている「The Desert Music」も、非常に親しみやすい響きを持った楽曲です。こちらはTHE・ミニマルという感じですね。
ところで牛尾さんがReichに影響を受けたというのは、こちらのインタビューで言及されていることです。ここで触れられている影響とは、Reichのマレットの響きとかフェイジングの考え方とか、そういう所です。
「聲の形」サントラや「the shader」といった牛尾さんのアルバムとこのReichの楽曲を聴き比べてみると、「Tehillim」とか「The Desert Music」のような響き・方法論がきっと牛尾さんの中に潜在的にあるのだなと確かに感じられます。
例を挙げれば、「リズと青い鳥」の希美とみぞれのBPMを100と101にして互いに素にずらして…といった考え方は、まさしくReichのフェイジングの考え方に非常に近いものがあると思います。なぜなら、フェイジングはズレを生み出す事で豊かな音楽の広がりを生み出していく技法だからです。*1 Reichの「Piano Phase」などは、まさにこのテンポを二人で微妙にズラす事で音楽を生み出すという手法がそのまま使われた楽曲です。
だから私は、もしかしたら「リズと青い鳥」は"フェイジングの物語"なのかもしれないな、と思うのです。
ズレてるって、美しくて豊かだ。
*1:フェイジングについては、例えばこちら(https://www.operacity.jp/concert/interview/170301essay/)の記事に詳しかったです。